『海難1890』の評価と感想

評価: ★★★★☆

「1890」の部分は、「いちはちきゅうぜろ」と読みます。1890年、明治23年に起きた海の遭難事故を映画化したのが本作品です。

今日、映画館で見てきました。実話の映画であるため、ある程度やむを得ませんが、先日見た『杉原千畝 スギハラチウネ』に比べると、少しおもしろさに欠けます。これは、ストーリーが、大体、予測できることによるのかもしれません。

トルコの船が日本の海で遭難したという事件ですが、もっと正確に言うと、紀伊半島の先端の和歌山県串本町の紀伊大島の沖でトルコの船が遭難し、紀伊大島の人たちが救助に当たったという事件です。

この遭難事故の話は、日本では事故が起きた場所でしか記憶している人がいないらしいのですが、トルコではかなり有名な話であり、29%ぐらいの人が知っている様です。

杉原千畝の件もそうですが、日本という国は、こういう自国民の美談を知らないところが、致命的ですね。そう言う話を持ち出して、いちいち自慢しないのも、日本人の国民性と言えば、日本人の国民性です。

もっとも、知っているけれども言わないというのと、そもそも知らなかったというのは全く別の問題ですが・・・。

それにしても、トルコ船の船内の撮影はかなりすごいできばえで、かなりお金がかかっただろうと思います。たぶん、ここだけにお金をかけたのかもしれません(笑)。

映画は70%~80%ぐらいが、この遭難事故の話で、最後の20%~30%ぐらいが1985年にイランで起きた話です。そして最後にトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領が出てきて、映画で描かれた事件についてちょっとお話をします。

この時、なぜ日本の首相は出てこないのだろうかと思いましたが、調べてみると、実は、この映画は、安倍晋三首相とレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領との話し合いで生まれた映画でした。従って、安倍晋三氏が出てきてもおかしくはないわけです。

たぶん、単に日本国内上映版には、安倍晋三氏は出てこないだけで、トルコ国内上映版には安倍晋三氏はちゃんと出てくるのかもしれません。どうなのでしょうか?よく考えてみると、日本国内上映版に安倍晋三氏が出てきたら、あまりにも政治的な宣伝の色彩が強くなり、映画を台無しにしてしまうからと考えられます。

この映画は、トルコでは12月25日のクリスマスに上映するらしいです。クリスマス映画ということですね(笑)。安倍晋三氏がトルコでクリスマスにこの映画の最後に出てきて挨拶をするのなら、大変結構な話だと思います。

(2015年12月10日映画館で鑑賞)

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