難しい映画/『ガラスの花と壊す世界』など

一昨日、知り合いの中学生が映画館に行きましたが、結局、何を見たのか聞いたら、やはり『ガラスの花と壊す世界』でした。それで、ストーリーが分かったかどうか聞いたら、やはり全然分からなかったそうです。まあ、中学生が見る映画ではないので、当然と言えば、当然です。

ご本人は、「もう一度見ないと、意味が分からない」と言っていましたが、たぶん、二回見ても、三回見ても、意味が分かるようにはならないでしょう。

一昨年の『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語』も、難解と言われていました。私の周囲でも、20代の大人なのですが、見に行ったけれど、意味が分からなかったと言う人が何人もいました。

私にとっては簡単な内容でしたが、分からない人にとっては、永遠の謎なのでしょう。みんなもう一度見ればわかるというようなことを言うのですが、経験的に言って、ちゃんと腰を据えて見たにもかかわらず、意味が分からなかった映画というのは、何度見ても分からないものです。

何回か見ると分かるようになったという場合は、全体としては理解できたが、細かい部分に理解できない部分があったと言う場合に限られます。最初から全く意味不明だったものが、もう一度見たら分かったというのは、外国語の分からない人が外国語で映画を見た様な場合ぐらいです。それだったら、よくある話です。

以上、全然学問的な根拠がない話であり、単に自分の経験だけから言っていることに過ぎませんが、たぶん当たっているだろうと思います。暇な方は、科学的根拠を求めて、心理学の実験でもやってみて下さい。

お前はどうなんだと言われそうなので、書いておくと、私自身が映画を見て理解できなかったと言うことは実際にはないのですが、文学作品であれば、何度かあります。

高校2年生の時に読んだ芥川龍之介の『河童』はよく分からなかったですね。それから、大人になってから読んだ宮澤賢治の詩集もほぼ意味不明でした。

こういったものは、精神がもっと発達して、十分な知能と十分な文学的な素養が養われてこないと分かるようにはならないものです。子どもから青年時代にかけて、全く文学系ではなかったので、こういう作品には苦労したものです。

ちなみに、たぶん映像作品で最も難しいのは、『Serial experiments lain』という日本のテレビアニメです。難しい作品に挑戦してみたかったら、ぜひ一度ご覧下さい。知性と教養の高い大人なら難しくはありませんが、子どもでこの作品が分かった人は、私が知る限り一人もいません。

本当のおもしろさが分かるのに、ちょっと深い理解を求められる作品としては、『吸血姫美夕』(1997年のテレビアニメ版ではなく、1988年のOAV版の方)というのがあります。ストーリーは誰でもわかりますが、青少年の場合、内容を深く理解するのはちょっと難しいです。

ちなみに、この作品は、難しいのが前述のOAV版で、楽しく見たいのなら、それとは何の関係もないテレビ放映版を元に作り直したIntegral版(全26話)です。テレビ放映版(全25話)はIntegral版におまけで入っているはずですが、COMPLETE-SLIM-BOXに入っているかどうかは知りません。レンタル店で見られるのはテレビ放映版のVHSビデオだけだった様な気がしますが、テレビ放映版は見る価値はあまりありません。それから、北米版は悲惨なぐらいに映像がひどいです。

話を戻しましょう。劇場公開の映画と言うことになると、内容の簡単なものばかりで、難しい作品というのは、全く記憶にありませんが、人が難しいと言っていたのを聞いたことがあるのは、『雲のむこう、約束の場所』とか『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995年公開の作品の方)などがあります。

映画なんて言うのは、ジャッキー・チェン主演の『成龍拳』ですら、ジャッキー・チェン自身が「難しすぎて失敗だった」と評するほどのことなので、映画というのは、相当に簡単な作品ばかりです。

そう言うことを考えると、『ガラスの花と壊す世界』は、映画の中では最も難解な作品だと言えるかもしれません。一度見ただけで細部まで分かったら、尊敬に値すると思います。難しいものを見てみたかったら、一度ご覧になってはいかがでしょうか?こんな映画は滅多にありません。

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