『砂上の法廷』 の評価と感想

実写映画『砂上の法廷』 (米国2016年公開予定(詳細未定)、日本2016年3月25日公開、英国2016年6月10日公開予定)

評価: ★★★★☆

意外とおもしろかったです。しかし、米国の裁判に関する知識が全くないと、あまり深いところまでは意味がわからないかもしれません。かくいう私も大して詳しいわけではありませんが、そこそこは知っているので、大体はわかりました。

日本の裁判でも知らない人が多いので、米国の裁判ともなると、なかなか難しいと思います。ただ、映画で描かれている通りに裁判が行われているのかどうかは知りません。日本の場合は、ドラマなどでご覧になっている裁判のシーンと実際の裁判は全然違います。

日本の裁判はほとんど書類の交換のみです。最後に当事者がちょっとしゃべらされるだけです。現実の世界では当たり前ですが、裁判官はもちろん、弁護士も、調査と言うことは一切しません。調査というのは依頼人のやることです。弁護士を通して興信所に依頼というのはあり得ますが、重大な裁判以外、あまり行われていないと思います。しかも、勝っても負けても、普通、依頼人はもうかりません。

一方、米国では、どうも口頭でやりとりする口頭弁論に重きを置くようです。しかも、それを法律を全く知らない陪審員が見て、有罪か無罪かを決めるという恐ろしい仕組みで運営されています。たぶん、そのため、書類で主張するという仕組みが整っていないのだろうと思います。米国人の内、少なからぬ人たちは、文字が読めませんから、日本の様に書類で全部やったら、何が何だかわからなくなる陪審員がたくさん出てくるでしょう。

裁判ではみんな嘘をつきますから、何が起きるかわかりません。だから、日本でも米国でも作戦が重要になります。特にしっかりした証拠がないときは、なおさらです。

だから、裁判というのは真実を明らかにする場ではなく、ただのゲームだと言っても過言ではないのであり、狡猾な人間ほど裁判で勝ってしまうと言う傾向があります。裁判で無罪になったというのは、無罪が証明されたと言うことではなく、裁判ゲームで被告の勝ちとなったというだけの話です。どうもこの辺は日米共通の様です。

そんな裁判ゲームの米国版を楽しむという目的でこの映画をご覧になれば、失敗はあまりないと思います。しかし、映画を見て感動したい人や、ものすごいアクションを期待する様な人には不向きな映画です。

ところで、この映画ですが、米国での公開日程がどうしても見つかりませんでした。どうやら米国ではまだ上映されていない様です。元々、米国では2015年に上映されるはずだった様ですから、変ですね。恐らく、米国内では全く劇場公開に至らず、日本で先に上映して実績を積んでから米国内で上映しようということの様です。ちなみに、英国では2016年6月10日に公開予定となっています。

(2016年4月1日TOHOシネマズ名古屋ベイシティにて鑑賞)

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